自由党「明日の内閣」商工労働委員会に招かれました
その後の達増拓也氏(衆議院議員、自由党)とのメールのやり取りから



河西です。
09/29自民党荒井議員のプリンホテルSOHO支援勉強会(主に企業系が参加していた?)につづき、09/30自由党「明日の内閣」商工労働委員会でSOHO支援の話をしてきました。以下、達増拓也(衆議院議員、自由党)さんから了解をいただき、MLを転載させていただきます。

以下、転載禁止----------------------------

河西様、
今日はどうもありがとうございました。あの後、やや批判的な調子で発言していた西 川太一郎議員と小池百合子議員に会って話をしましたが、二人ともSOHOの意義につい ては理解を示し、今後もいろいろ協力してくれると請け合ってくれました。
今日参加した議員は、他に、井上喜一衆議院議員、青山丘衆議院議員、西博義衆議院 議員、三沢淳衆議院議員、松浪健四郎衆議院議員、そして鶴保庸介参議院議員です私 を入れて計9名でした。他に秘書による代理出席が若干名おりました。

さて、私はニフティサーブのネットワークデモクラシーフォーラム(FNETD)の常連 なんですが、さっき、以下の文章を第4会議室(議員からのメッセージ)にアップし ました。いろいろ意見をもらうことが目的ですが、もしかしたら、「オレもSOHOギル ドの運動を手伝ってやろう」というボランティアが出てこないとも限りません。
 参考になるような意見があればお知らせしますが、もしニフティを覗く余裕があれ ば直接反応を確認されてもよいかもしれません。

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たいとる:SOHO政策通信1
    SOHOとは、スモールオフィス・ホームオフィスの略であり、独立した
小規模事業者や個人事業者、在宅ワーカー、あるいは大企業のテレワーカー
をさします。

 80年代、米国では企業倒産や企業リストラの嵐が吹き荒れ、失業者が増
大しましたが、同時にパソコンが急速に普及し、今日SOHOと呼ばれるよ
うな形で失業した人々が新しい仕事を始めました。今の米国には4200万
人のSOHO人口があると推定されており、90年代の好況を支えていると
いわれています。アップル社やマイクロソフト社も最初はSOHOからスター
トしたのでした。

 我が国においても、ポスト工業化社会、あるいは高度情報通信社会の到来
が指摘されていた80年代に、SOHOが叢生していれば、プラザ合意以降
日本にだぶついたマネーは新規産業やベンチャービジネスに流れ、バブルの
発生やその後の崩壊もなかったに違いありません。今日の「経済敗戦」の敗
因は、80年代に自己責任原則に基づいた自由な経済社会を構築できなかっ
たところにあると考えます。

 大企業中心の護送船団体制が未だに温存され、混迷を深める我が国です。
しかし、遅ればせながら、SOHOが成長、発展していくような環境を作る
ことができれば、それは日本を襲う倒産、リストラ、失業に対し、強力な受
け皿、いや、「取り皿」になれるはずです。

 私は、SOHOが、自由党の目指す経済社会改革、それは日本人の意識の
改革を含むものですが、その起爆剤になると考え、本日9月30日、自由党
「明日の内閣」商工労働委員会にSOHOギルド事務局の河西保夫氏を招く
ことに成功しました。集まった9名の議員(有名なところでは小池百合子さ
んや松浪健四郎さんが含まれます)と数名の代理出席者(議員秘書)は河西
氏の話を聞き、今後自由党としてSOHO政策に取り組んでいくことを確認
しました。

 SOHOギルドとは、全国600万人のクリエイター、ベンチャー、フリー
ランサー、総務庁推定によれば1684万人のワーカーのために、事業協同
組合のようなものの設立をめざしているものです。ホームページは http :
//www.sohoguild.co.jp です。

 河西氏によれば、SOHOのビジネス環境は極めて不安定で、貸し渋りは
おろか銀行はまずまともに相手にしてくれない、健康診断をする場もない、
といった身近な問題を始め、行政に対して不満や要望が多々あるとのことで
す。しかし、大企業中心の護送船団行政の下で、個々のSOHOワーカーの
話を聞いてくれる窓口すらない現状。そこで、発言するため、政策要求を実
現するための公的エージェントとして、SOHOギルドの運動を展開し始め
たということです。

 私は、この問題は、従来の政治の枠組み、すなわち伝統的な政党政治と行
政への働きかけでは、解決できないと考えています。

 そこで、FNETDで、この問題を取り上げるものです。SOHOの推進
は、「ネット化された社会」という意味でのネット社会にふさわしい、経済
社会にむけての構造改革です。そこには政治のイニシアティブが不可欠であ
り、ネット化された社会における新しいデモクラシーとしての「ネットワー
クデモクラシー」の発動が求められるのです。

 政策論の柱は2本です。第一に、農協法や生協法のような「SOHOギル
ド法」を制定し、SOHOのためのナショナルセンターを設立すること。第
二に、当面、SOHOの活動の障害を取り除くための法令整備及び予算措置
を実施すること。

 第6会議室(情報集積/国内政策)でご意見お待ちしております。

 今週からiMacを議員会館の事務所のデスクトップに置いている、
達増拓也(衆議院議員、自由党)

p.s.  SOHO政策論に専念したいので、しばらく続けた「国会便り」は
やめます。なお「国会便り」は私のホームページ( http :
//www.sphere.ad.jp/tasso )から転載していたもので、ホームページでの
連載は続けますのでそちらをご覧ください。

それでは。
達増拓也
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以下、転載禁止----------------------------
河西です
昨日は明日の内閣にお招きいただき、誠に有り難うございます。

西川太一郎議員のおっしゃていたテーマは、ILO系在宅ワーク研究会や日本労働機構のサロンでも問題になったもので、私もスキームの線引きで今後おおきな問題になると感じています。日本にはSOHO関連法として「家内労働法」があり、一部の業種で最低賃金体系が法律で保障されていますが、我々のような「非・加工労働業」つまり有資格者やベンチャー、カタカナ文字業には適応されていません。

多くは事業協同組合でなんとか自助努力をしろ、ということですが、製造業でない業種の同業の事業協同組合は政府認可をもらっても理事の連帯保障無限責任とか、法人運営上小規模経営では限界があります。(土地、商品担保がなく融資がうけれないとか)全国ですでに事業協同組合自体は3万組織が存在して、その中央会も最近ではSOHOシフトをみせていますが、全農協中央会のような政治力はありません。我々の仲間がその方面でも活動していますが...情報文化風土が違いすぎるという感想です

共産党系の国際自由労連(国連ILO日本委員会?)やILOが勧告している「すべての労働に賃金を!」という国際条約批准に日本が署名できない最大の理由もSOHOの最低賃金体系がなく、自由労働者や自営業者の作る民間の協会では業界基準をつくっても実効性がない。
あるいはその保障を政府に求められても困るという背景があるのでしょう。
専門の研究者もほとんどいないのが現状です。
*「家内労働法」はILO寄りの木村愛子日本女子大教授がいますがSOHOをよく知らない

小池百合子議員のおっしゃる「政府介入はさけたほうがいい」という御指摘も各方面から何度もいわれたことですが、資本主義的自由競争原理がある以上、ギルドのような活動は、大資本の市場的対象になることはあっても、収益力のあるSOHO組織がSOHO自身の手で運営されることは不可能でしょう。すでに8省庁認可の全国型異業種事業協同組合のさきがけとなった「NET COOP」(最近、元アスキーの西和彦が代表理事になる)はCSKグループに買収された?という噂もあり、この分野でもNTT,MS,三菱商事、パソナ、リクルート、日立、日経、フジサンケイ、三井、住友、各大資本グループがSOHO市場形成のため順次参入しています。

そうしたSOHO市場成立じたいはインフラアップ、ユニバーサルサービス向上のためには良いことと思います。しかし、公的組織・権力の側にいるのが常に彼ら大組織人である以上いくら政府がSOHO政策を強化しても、SOHO体験のない素人にSOHOのための有効な施策は実行出来ないと考えます。それはおっしゃるように80年代以降のベンチャー振興政策の破綻、中小企業振興の失敗が証明しています。(特許庁には市場性のない公的ベンチャーが政府予算で開発した新技術が数万件もねむっています。SOHOである田口君が開発した4000億市場のポケモンのほうがよほど経済貢献してるでしょう)(^_^)

最も理解不能なことがSOHO関連政府予算プロジェクトを大組織が受注し、その内容がいつまでたっても公開されない現実です。これは憲法違反の疑いのある公的犯罪かも?
将来「マルティメディア」から「金融ビックバーン」「都市空間、環境、住宅」「経営、労働」「保障、保険」に至るSOHO問題をトータルにケアして健全な市場の選択率需要に応えていくためには、旧来のシステムでは無理なことは政府自身がよく知っているはずです。

同じSOHOでも土建、農業系はあれだけ優遇されているわけですから、情報・サービス系SOHOで効率のよい公的機関がつくれないわけがないと思います。
*(情報・サービス系SOHOは土建、農業系の10万分の1程度しか公的受注はない)

2001年新政府がイギリスの外庁制を参考にしたエージェントをつくるならば、SOHOについては、一部公務員法を改正して、民間人SOHOが成果主義の準公務員を兼任する「SOHO庁」を発足させるべきでしょう。無能で税金のかかるいまの公務員は少なくとも60%は解雇、関連特殊法人や政府系株式会社も70%ぐらいは整理しないと公的犯罪政府(人件費という名の横領、背任的身内外注が制度化している)の将来はないですよね。
*(政府プログラムの大半も末端ではSOHOが企画作成に関与してますからバレバレです)

あるいは早急に現段階で可能な「サイバーSOHO政府」をネット上に開設して3万件近いといわれる政府、自治体の公的支援プログラム(縦割りなので誰も施行サポート情報自体を把握できないという喜劇的制度)を、SOHOについてのみ完全に統括できれば、大蔵省から見ても無駄が省け、SOHOと政府の距離も近くなる。

いずれにせよ、政府がSOHOをサポートしないならば、サポートできる一体化できるSOHO政府(公的エージェント)を別につくり、国際法人機関として海外政府や企業の参画、援助を受けたほうが展開が早いかも知れません。現に仲間はハワイ州、デラウエア州、香港などの海外政府の日本SOHO誘致エージェントをやっています。
本社登記は海外で、本人は日本支社常駐というやり方が流行りかけてます。
日本政府に法人税や事業消費税、外注人件費の源泉徴収代行払い(これもおかしな制度です)を支払うよりメリットがある。
これはSOHOの意見を無視して商法改正で(株)最低資本金1000万円にしたためおこった現象でもあります。ですから消費税率10〜15%時代になると国内SOHOはどうなるのか?多分、いなくなるでしょう。外注の場合、粗利益分が事業消費税で相殺され実質、受注も外注も不可能になるからです。

以上、長くなりましたが、問題点は無数に有りとても民間のSOHOによるNPO的活動で解決できるようなレベルのはなしではありません。
これからSOHOをテーマにした国際シンポジュームに出席してきます。
それでは今後もどうか宜しくお願いいたします。


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