「SOHOの組織論について」
ーSOHOビレッジ(V)・SOHOギルド(G)




SOHOにとってサロンの結合という
ネットワーク論があるが...
 という流れを受けて

(G)サロンは経済組織にはならないし、おそらくサービスを提供する機関とその利用者であるメンバーという経済的組織にならない以上、SOHO団体の組織的自立はないでしょう。
(V)ネットワークでいうとサーバ/クライアント型ですね。
もっと分散処理型で有機的な結合ができるといいのですが。
といっても具体的な「かたち」はまだはっきりと見えてきませんが…
(G)無数のSOHOサロンのレベルと地域型、同業種型、異業種型、組織横断型いろいろなレベルのSOHOネットワークが存在するでしょう。
ビジネス中心であったり、情報交換、サポート、研究、ロビー活動..目的もさまざまですしね。
ただ、社会化し、公的交渉力が出てこないかぎり、本格的なSOHO社会への基盤整備の推進はおそくなり、ちぐはぐなままでしょう。
(V)まぐまぐは素晴しいアイディアですね。まぐまぐやGeocitiesのような「ある種のオリジナルなハブ機能」をなにか考えてみませんか。
(G)以前言っていたスタンダードな
●「SOHOサポートセレクトショップ」
●「SOHOイエローページ/与信機能・証明発行」
が、やはりハブ機能になりやすいでしょうが、現状は各SOHO組織や大手企業が各自で展開していますから手法とブランドロイヤリティ開発をどうするかでしょうね。

ギルドの場合、現在の事務局を法人化しようと検討したのは単純に法人契約の問題からです。上記のどちらをとっても最終的に個人が債権・債務を負うことはありえない。

事業協同組合方式もNET-COOPの身売り?をみてある種の幻想が崩れた感もあります。
与信に置ける連帯責任で、やはりある種の資本的支えがないとギルドで提唱したような構想は絵にかいた餅なのだな〜と企業や行政、マスコミとの付き合いで痛感しています。
ただ、SOHO参加者が自立しつつ主体的に運営可能で、ビジネス連携の面でパワーを発揮可能な事業協同組合方式の魅力は捨てきれないですよね。

再申請活動はいつでも可能ですが、先を考えると気が重い。
動きの速い(株)と公的機能としての(協)の融合がちょうどいいのですが、何かよい案はないものでしょうか?
(V)意識を高まるのを待つか、意識を高めるのを目標に設立するかですね…
(G)そうですね、コアSOHOから「自分はSOHOでない」といわれるのが一番気が重い。僕の周りのSOHOは、まずレッテルはりを嫌う。
キャリア系の反発は強いですよ。

SOHOの成長論について

(V)個人的にはSOHOは「おたまじゃくし」ではなく、「メダカ」であってもいいと思います。つまりカエルに成長しなくても、そのままの形や規模で存在理由があるということです。
規模的な成長を目標にする時代は終わりに近づいているのではないでしょうか。
ただパクリと食べられてしまう弱々しいメダカではなく、たくましいスーパーメダカでなければいけませんが…

低資本が上位の資本と対等に渡り合える時代になってきていると思います。
(G)存在論としては全く同感。
SOHOは、ビジネス環境論(組織・空間・ネットワーク技術)からスタートしましたが、行き着く先は個人や家族の根元的なライフスタイル革命とトータルな社会変革の原動力にかならずなっていくだろう、という認識からブームが先行してるのだと思います。

「SOHOリーダーズメーリングリスト」より(抜粋/98年6月)


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